第5日(9月26日)

 本日は1日かけてバスで成都にもどる。途中世界遺産の古代水利施設「都江堰」観光。夕食後 川劇ショー を見るという予定。

 それにしても九寨溝の朝は寒い。朝一番にポットで沸かしたお湯でつくる日本から持ってきた松茸の吸い物が身体も温まりかつおいしい。
 6:03〜食事 昨日と大体同じパターンでお粥にいろいろ混ぜて食べる。
 7:20 バス出発、23日に来た道を引き返す。黄さんから中国民族について説明ある。平均寿命は男子 67歳 女子 72歳とのこと
 平均寿命が日本並みになったら一人っ子政策の年代の人が年金支えるの大変で大問題になるだろうなぁ〜と日本の現状を思いながら
 よその国のことを心配してあげる。
 坂を上がって行くに従って霧が深くなりついには雨も降ってくる。8:24 岷江源流の碑通過。8:34 (23日とは違う)ガソリンスタンドで
 トイレ休憩。ここにはチベット族の土産物売る人が待っていて声をかける。黄さん買う気がないなら声をかけない方がいいですよとのこと。
 きっと商売熱心で付きまとうということなのだろう。少し走ったところの左側の山の岩の所にタルチョを張った場所が以前青海省で見た
 鳥葬の場所に似ているので質問すると、あれは鳥葬の場所ではないとのこと。
 もう少しすすんだところにあるのでそこで鳥葬の場所を言うとのこと。
 8:53 左側の小高い山の上が鳥葬の場所と説明あるが遠くなのでただ頂上が少し平らな小高い山というだけで変わったもの見えない。
 鳥葬は今もあるのだろう。黄さんの説明では鳥葬は現場には家族は行かないが、現場では死体をただ置いておくのではなくハゲワシが
 全てを食べ尽くしし易いように死体を切り刻むのだそうだ。食べ尽くした方が魂が天国に<確実に>行けると考えられているのだ。
 ※参考:チベット族の葬儀には 天葬、水葬、土葬、火葬、塔葬 の5種の様式がある。
 8:56 (左)山の上の方に行く道と分岐、左に行くと飛行場がある。飛行場から九寨溝、黄龍はどちらも1,5時間で行けると説明ある。
 9:04 黄龍との分岐通過、本日は右折しあの特徴のある橋を渡る。
 9:28 松藩の町、バスは通過するだけだが車窓より 城壁、上に立派な建物のある門、道の近くの肉屋、山の上の城?などを撮影する。
 岷江源流の碑 3000mの高地(9月25日撮影)  松潘古城北門
 (石造りの塔があることより)羌族の集落?


 10:50〜11:10 来た時にも停車した湖畔の駐車場でトイレストップ。われらのバスはここの掃除屋さんにホースで水をかけ長いモップで
 拭く掃除をしてもらっている。
 展望所のヤクは今日も出ている。ヤクに乗って写真撮ると10元とのこと、小生は売店で勧められるものいろいろ試食する。
 あんまりタダ食いしたので甘酸っぱい、柔らかい、赤い小さな実の干物 20元買う。量かなりくる。(買う前に黄さんに”これは何?”と聞くが
 黄さんもはっきりしない)<後日譚:帰ってからこれを食べた家内はこれはトマトを干したものという。その後スーパーで売っているのを
 見つける、原産国:タイ 160g 400円なぁ〜んだ日本にもあるんだ!ただ値段はこの記録を書く時に残っている量から推定して
 チベットの方が1/2以下であるのは確実>
 11:15〜つづらおりの坂を下り始める。11:23 坂下りたところの川岸に「**大崩落」と書いた巨大な石が見える。あの湖の出来た
 地震の時のものか?いずれにしろ地震で道路が崩れたので今の道路ができた記念であろうと思う。
 11:40 スピード違反取り締まり中、日本と同じで最初にスピード検出の計器を設置したところがありその先に数人のポリスがいて
 違反車両を呼び込むというもの。 2台停車命じられているのが見える。
 12:15〜12:40 23日と同じ茂県のレストランで料理10種+スープとご飯の昼食。今日は外気温低いためかだれもビール飲まない。
 料理ではキャベツとたけのこを炒めたものが美味しい。たけのこが上手に保存されていてシーズン中に食べるタケノコの香りが残っている
 12:50 バス出発、13:44 川の向こうにブン川の建物がたくさんあるところ(中心部?)通過。
 13:58 速度制限60kmの高速道というより有料道路にはいる。入ってすぐに「5・11地震跡地」の標識がみえる。
 周りをみると段々畑の跡の見える近くの山の斜面が大きく崩れているところが見える。
 「5・11地震跡地」の碑の近くの風景

 さらに大地震の傷跡がはっきり残っているところないか 窓の外見つめる。14:35 今 走っている道路より上左側に出口が半分以上土砂で
 埋まったトンネルとそれに続く道路が崩れているところが 見える。バスから離れたところの一瞬なのでシャッター押したが撮影失敗!
 14:42 映秀出口、すぐトンネルに入る、トンネル出た所で左前方川のほとりに同じ形のアパート建ち並んでいるのが見えるが
 復興した映秀の町かどうか不明。15:01 ダム湖渡る、このあたり霧がかかっている。

 15:20 都江堰・青葉城出口から一般道へ出て世界遺産古代水利施設「都江堰」へむかう。
 都江堰の町外れを走り、四川農業大学の近くの林の中の坂道を上って15:45二王門で下車。
 ここで入場券を買ってはいる。門を入った展望台からは外江と内江の最初の分水点を中心に都江堰の殆どを
 上から見ることができる。残念ながら本日は少し霧が出ていて下流の第2の調整堰の飛沙堰の方は霞んでいる。
 ここから階段、坂道を川のほとりまで下りる。途中ちょっと外れたところに秦の時代に都江堰の工事に着手した李氷と工事を引き継いだ
 その息子李二郎親子の徳を称えるために南北朝時代に建てられた二王廟というお寺があるがそこには寄らないで坂を下りる。
  <※都江堰:秦の時代に岷江の氾濫を防ぐため、この地の太守であった李氷が指揮をとり紀元前256年からはじまった工事である。
  大工事であるので彼の時代では完成せず息子の李二郎が工事を引き継いだ。氾濫を防ぎ農地の灌漑・排砂・水運・街への用水供給等
  果たすところまで完成するまでには数世紀かかった水利施設。万里の長城、南北運河と並ぶ大工事と言われていると説明あり。

  われわれが見たのはその大工事の中のほんの一部、人工の中州を作り岷江を(川としてそのまま流す)外江と
  (成都平野に灌漑用他として流す)内江の分流点の魚嘴と言われる所。>
 坂を下りて内江にかかったよく揺れる吊り橋を渡って人工の中州に渡り上流に向かって歩き人工中州の突端の魚嘴に行く。
 都江堰 外江(左)と内江(右)を分ける魚嘴(中央)  魚嘴(右側が内江)


 今朝、岷江源流の碑の所を通過してから7時間ちょっとでここの岷江は凄い水量だ。外江への水門はモーターで水門調節するように
 近代化されており、魚嘴もコンクリート使ったものになっているが、外江と内江を分ける堰はいつの時代のものが残っているのか
 水中でわからない。トラックも重機もない時代に人工中州を作るとこから始めてよくぞこの大河を二分したものだ。
 雪解け水の少ない時に工事したのだろうが、そうすると寒い冬に工事することになる。それもたいへんなことだ。
 下流にあるという外江と内江の水量を再調整する飛沙堰も見たいところだが時間がなくて行けない。
 吊り橋を渡って戻ったところの近くにバスが下りて来てくれるので坂や階段を上って二王門までもどることはない。
 ここの出口の近くには大きな金木犀の木があり花が咲いていていい香りが漂っている。16:35バス出発、成都市内のレストランへ。
 成都市内のレストランまで距離はあまり無いのだが通勤ラッシュとなるので時間かかるとのこと。確かにレストラン近くになってからは
 なかなか進まない。説明(予定)では1時間ほどでレストランとのことだったがレストランに着いたのは1時間20分後の18:55。
 本日の夕食は日本料理、<北海道日本料理>という(日本語としてはちょっと?のつく)看板の出ている店。
 献立は:サシミ(マグロ、サーモン、タコ) スシ(鉄火巻き、エビ、タマゴ) 冷ヤッコ、牛肉のたれ焼き、焼き鳥、焼き魚、味噌汁、
      梅干しのおにぎり。 サシミの醤油が日本の物でワサビとともに美味しい&うれしい!ボリュームたっぷり!
 ビールは(なぜかサッポロがなくて)キリン、アサヒ、青島。小生は青島(40元)を飲むよく冷えていておいしい。日本酒“菊正宗”もあり
 これをオーダーしている人もいる。われらの席のウエイトレスは全て日本語で対応してくれる。
 20:00から川劇が始まるので食事時間40分足らずしかなく、しかも料理は半分ほどは順番に出てくるので忙しかったのが残念。
 これは旅行社の計画が悪いのではなくて全てはラッシュのためと諦める。19:43 バスに乗り劇場の近くで下車、開演ギリギリに
 着席。この劇場は日本人の観客で多いようで幕間に出る電光文字の説明に日本文も出る。劇は恐妻家のコント風な劇があって
 最後に劉備を中心とする3人の武将が並んで次々と変面するところが圧巻。早い一回転での変面も凄いがなかにはうつむいてから
 顔を上げたら変面しているというのもある。変面の最後は面をとってしまって自分の顔にもどる。その状態で客席に下りてきて握手を
 して回るというサービスもある。小生も握手したが柔らかいけっこう冷たい手であった。
 黄さんがテレビで見るのとは(迫力が)全然違いますよと言っていたがたしかに変面はすごくて、3900円の価値は十分にあった。
 21:10 川劇終了、バスで22日に宿泊したホテルに向かう、21:40 ホテル到着。
   
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